不動産から目指す企業価値の向上
土地を”持つ”だけでは意味がない
CREとは
企業がその事業のために保有している不動産をCRE(=Corporate Real Estate)と言います。これは、企業が事業継続のために使用するすべての不動産および現在使用されていない保有不動産を含む概念のことです。企業が事業を行うために必要となる経営資源のうち、不動産は重要な地位を占めており、特に日本おいては、個人資産の内に、不動産の占める割合が多いのと同様に、企業の保有資産のうち、不動産の占める割合が高くなっています。
CRE戦略の必要性
国土交通省発行の資料では、CRE戦略とは、「企業不動産について、『企業価値向上』の観点から経営戦略的視点に立って見直しを行い、不動産投資の効率性を最大限向上させていこうという考え方を示すもの」と定義しています。
経営戦略は企業により様々であり、その経営戦略によって必要となる不動産はそれぞれ異なります。しかし、不動産そのものがリスク資産化したことから経営管理(リスク管理)の対象と認識されるとともに、企業経営の法的インフラ整備が進んだことにより、これまで以上に取締役の善管注意義務がクローズアップされています。
CRE戦略とは、企業不動産の有効活用によって企業価値の最大化の実現を目的として、経営的観点から構築された不動産戦略を意味するものです。CRE戦略の実践は、企業の経営活動の一環であり、経営者等が積極的に主導すべき重要な業務なのです。